インプラント治療

すべては患者様のために

もし、目の前の患者さまが自分の両親だったら。家族だったら。どんな治療を行うだろう?そういう思いで、私は毎回のインプラントの手術に臨んでいます。

どんなにボロボロになったお口の状態でも、一本も歯がなくなってあごの骨が少なくなった状態でも、噛むことを諦めてしまう人を「ゼロ」にするために。

すべては患者さまのために。

それが「ワハハ総合デンタルグループ」の歯科医療の原点です。

インプラント治療とは

自分の歯(天然歯)を失った場合におこなう治療法の一つです。歯を失うと、これまでは「ブリッジ」や「入れ歯」が一般的な治療でしたが、これからの治療では「しっかり噛めない」「見栄えが悪い」など、悩みを持つ人も多く、こうした問題を解決する新しい選択肢と注目されています。

ブリッジ
部分入れ歯
総入れ歯
インプラント

インプラント(人工歯根)が顎の骨と結合するので、ご自身の歯と同じようにしっかりと噛むことが出来き、ブリッジや入れ歯のように、他の歯に負担をかけることがありません。

インプラント治療の流れ

カウンセリングにはじっくり時間をかけて

インプラント治療の第一歩はカウンセリングです。
患者さまのことをしっかり把握し、より的確な治療計画を立てるために不可欠なステップです。
患者さまの希望に沿った、満足して頂ける治療を行うために、当院では専任のカウンセラー(TC:トリートメントコーディネーター)が、時間をかけてコミュニケーションをはかります。この際、インプラント治療のメリット・デメリット、期間や費用等につても詳しくお伝え致します。

精密検査と正確な診断

まずは、むし歯や歯周病の有無、失った歯歯の位置などの他、現在の口腔内の衛生状況も確認します。クリニーング後、現状の歯型の採得、口腔内とお顔の写真撮影。そして、顎の骨の形状や骨の状態、血管や神経の場所などをレントゲン検査・CT検査などで把握して行きます。
3D-CTでは、お口の状態が立体的に解析でき、インプラントをどこに埋入するべきか、骨造成がどれくらい必要か、またどの部分に重要な血管や神経が通っているかなども正確にわかります。
この精密検査のデータをもとに、インプラントの正確な埋入位置や深さ・角度を検討します。

成功の鍵を握る「設計(治療計画)」

一人ひとりの理想的な治療のゴールを決め、患者さまとともに綿密な治療計画をたてていきます。
インプラントを埋め込む本数やサイズ、埋め込む位置などを検査・診断・患者さまのご要望に基づいて、設計していきます。この設計において重要な要素の1つに「構造計算」というものがあります。一人ひとりの患者さまにとって理想の歯並び・歯の形というのはたった一つしかありません。その理想の形を緻密に計算して設計図を作るときに重要になってくるのが構造計算なのです。

患者さまの負担軽減を考慮した手術法を選択

大きくわけると手術を1回で済ませる「1回法」と2回に分けて行う「2回法」があります。当院では、現在90%以上の患者さまが1回法での治療を行っています。これは患者さまの体への負担を出来るだけ軽減したいとの考えからです。2回法では歯肉を2度にわたって切開しますから、それだけ患者さまの負担も大きくなるのです。
ただ、2回法には「細菌感染のリスクが低い」というメリットがありますので、口腔内の環境によっては2回法が適した患者さまもいらっしゃいます。

メインテナンスをしっかりと

インプラント治療は人口歯を装着して、しっかり噛めるようになったら一段落ですが、それで全て終了、あとは何もしなくいいわけではありません。本当に大事なのは、治療終了後から始まるお口のケア、つまりメインテナンスなのです。正しいメインテナンスさえ行えばインプラントは数十年から半永久的に維持させることが可能です。正しいホームケアと定期検診を行い、インプラントと一生おつき合いしていきましょう。

トップダウン・トリートメント

理想の歯並び・歯の形など最終ゴールを定め、計画にそって治療を進めていきます

骨が造れない頃のインプラント治療は、骨のある場所を探して埋入し、その位置に合わせて上部の歯を入れる、という方法でした。その場所が、患者さまのかみ合わせにとって「最適な位置でない」場合でも、そうするしか方法がありませんでした。
トップダウン・トリートメントは、最初から患者さまの理想的なかみ合わせの模型を作製し、それに合わせてインプラントの位置を決め、そこに骨がないなら「骨を造って」インプラントを埋入します。

トップダウン・トリートメント・インプラントのメリットと条件

メリット

  • これまで骨がなくて諦めていた人にも、インプラントが入れられる
  • 審美性や構造力学的に、理想的な場所にインプラントが入れられる
  • インプラントブリッジ等の処置で、費用を抑えることができる

行うための条件

  • 事前にきちんとしたインプラント手術の設計が必要
  • 治療設計を行うための三次元CT等が必要
  • 理想的なかみ合わせを実現する技術を持った歯科技工士との連携が必要

高度インプラント治療「咬合再構成」の流れ

咬合再構成の治療では、まず最初に患者さまの顎の状態から、理想的なかみ合わせを設計します。

咬合崩壊がかなり進んでいる患者さまです。三次元CTによる診断結果から理想的な咬合の状態と、それを再現するためのインプラント埋入位置を決定します。
この患者さまのケースは、まず左の奥歯がダメになって右ばかりで噛んでいたところ、今度は右の奥歯がダメになりました。そこから前歯のみで噛んで、前歯の一本がなくなった状態で診察に来られました。典型的な咬合崩壊の例です。

1.診断

まず最初に三次元CT・レントゲン、口腔内写真などの資料を撮ります。

2.設計

最初に理想的なかみ合わせの状態を設計し、診断用ワックスアップに従って治療を進めていきますので、歯科医師の目指すゴールが他のスタッフ、特に上部構造を作成する技工士ともしっかり共有することが出来ます。このゴールを目指すため、必要ならばインプラントだけでなく、今回のように上部構造の差し替えやラミネートベニアによる修復も行ないます。

3.手術と補綴

手術のすぐ後に仮歯まで被せて帰っていただけるよう、設計ができたら治療と補綴は、ほぼ同時に進行します。

手術

設計に従って、上6本、下2本のインプラントを行います。ブリッジに隠れた下の奥歯はほとんど形が残っていない状態で、抜歯即時埋入を行ないました。

補綴

最終的な歯が入るまでのプロビジョナルレストレーション(仮歯)。本歯の一歩手前の状態なので、かみ合わせや歯ぐきの状態がベストになるようにきめ細かい調整が行なわれます。

最終補綴セット、全顎的治療

インプラントを行なうと同時に、形の合わなくなった奥の銀歯、前歯の裏に使われていた金属もオールセラミックに差し替え、下の歯ならびも改善するためにラミネートベニアを使用し、総合的治療を行なっています。

インプラントには、様々な治療法があります

患者さまの口腔の状態によって。顎骨(あごの骨)の形によって。またかみ合わせや歯ならびの状態によって。 ご予定やご予算によっても、様々な手術の方法があります。まずはどんな治療が最適か、しっかり三次元CTで診断を行い、いろいろな方法をご提示できます。

ザイゴマインプラント

ザイゴマ・インプラントは、上あごの歯が全てなくなってしまった方、ほとんどダメになって噛めなくなってしまった方に、その日のうちにしっかりした仮歯まで装着できるインプラント手術です。通常より長い専用のインプラントを頬骨に埋入することによって、骨の移植や造成を行う必要なく上あごの歯全体を固定します。

・外科手術を必要最小限に抑える
・歯槽骨の不十分な患者様でもインプラントが可能
・侵襲の大きい骨移植の回避が可能
・骨移植手術を行う場合と比較して短期間で仮歯が入る
などのメリットがあります。

ザイゴマ・インプラントは頬骨に対してインプラントを埋入するので、専用の設備と熟練した外科手術のスキルが必要になります。

——こういう方に適応されます
●総入れ歯の方
●歯周病などの症状で上あごの歯がグラグラしている方
●骨が著しく吸収されて通常のインプラントが困難な方 など

抜歯即時埋入法

「人前で歯がないのは困る」という理由でインプラント治療をあきらめていませんか?抜くべき歯を手術当日まで残し、抜歯と同時にインプラントと仮歯まで入れるので、事実上歯のない期間がゼロの治療法です。

患者さまの中には接客やサービス業など、職務の都合上で歯の治療がなかなか思うように進まない方もいらっしゃいます。抜歯即時埋入法は手術の当日からある程度仮歯を固定することができますので、お客様や同僚の方々に口元を隠す必要なくインプラント治療を行うことができます。

  • 食事や会話に支障が出にくい
  • 見た目に歯が無い期間がない
  • 比較的通院回数が少なくて済む

ALL-ON-4 -4本ですべての歯を支え手術した日に仮歯も入る-

総入れ歯で悩んでいる方、歯周病で残った歯もぐらついている方へ。

  • 一日で噛める
  • 取り外しがない
  • 負担が少ない
  • より経済的

その他、骨の造成を伴うインプラント治療も行っております。

頬骨の空洞を底上げして骨を増やすサイナスリフト・ソケットリフトや薄くなった骨を広げるリッジエキスパンジョン、様々な症例に応用が利くGBR造成など、あらゆる方法を駆使してインプラントを理想的な位置に埋入します。
詳しい方法のご案内等も院内にてお受け致しております。

費用

インプラント治療は、一部を除き健康保険が適用されない自由診療です。そのため、歯科医院によって治療費はそれぞれ異なります。

オペ管理料(一回のオペ、本数関係なし) 198,000円(税抜価格180,000円)
インプラント手術料 396,000円~550,000円(税抜価格360,000円~500,000円)/1本
アバットメント チタン 99,000円(税抜価格90,000円)
上部構造 ハイブリッド及び機械によるセラミック 99,000円(税抜価格90,000円)
オーダーメイドのセラミック 165,000円(税抜価格150,000円)
ジルコニア 275,000円(税抜価格250,000円)
All-on-4 片顎3,080,000円~4,180,000円(税抜価格2,800,000円~3,800,000円

診断料、CT撮影料、麻酔代、骨造成(GBR、サイナス、ソケット、その他)、PRGF(歯周病により無くなった骨の再生・手術や抜歯後の骨・歯肉の再生)等の費用は上記の費用に含まれております。

インプラント治療の副作用とリスク

  1. インプラント治療は、一部を除き健康保険が適用されない自由診療です。
  2. インプラント治療は、外科手術を伴います。今まで問題がなかった神経や血管などに影響が出るリスクが生じます。また、術中に、歯牙や骨の状態により手術内容が予定より変更することも起こりえます。
    なお、お身体の状況によってはインプラント手術自体受けられない場合もあります。
  3. インプラント治療は、顎の骨に穴をあけて人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を被せます。インプラントが骨に結合するまでに約3カ月~6カ月の治癒期間を要します。
  4. お身体の状態や細菌感染により、術後インプラントが骨と結合しない場合があります。この場合、原因を取り除いて再治療を行います。
  5. インプラント手術の際に神経に触れた、もしくは近かった等の影響により神経を損傷・圧迫する場合があります(知覚異常や鈍麻)。インプラントによる神経の圧迫、損傷、切断がある場合はインプラントを撤去します。経過を見る場合や、内服薬で治療を行う場合もあります。
  6. 上顎にインプラント治療を行う際に、上顎洞に破るリスクがあります。そこに感染が生じると上顎洞炎を引き起こす場合があります。その際にはインプラントを除去する可能性があります。また耳鼻咽喉科で治療を受ける必要が生じることもあります。
  7. インプラント手術直後は、違和感・痛み・腫れ・出血などが発生する場合がありますが、一時的なもので大半は2~3日でおさまります。
  8. 処方された薬の服用により吐き気、めまい・眠気・咳・お腹が緩くなるなど一時的な副作用が現れることがあります。
  9. 心疾患、骨粗鬆症等、内科的な疾患のある方は、インプラント治療が適さないケースもあります。また血圧の薬など普段服薬しているお薬等も治療に影響する事があります。治療前に歯科医師に申告してください。
  10. 免疫力や抵抗力が低下している方・歯周病の発生リスクが高いとされる糖尿病の方・、口腔内の衛生状態の悪い方・喫煙者の方は、事前に生活習慣の改善・治療が必要な場合があります。
  11. 骨の成長途中のお子さま(およそ18歳未満の方)は、インプラント治療はできません。また、痛み止め、抗生物質等を使用するため、妊娠中の方・妊娠の可能性のある方・、授乳中の方は、インプラント治療を控えてください。
  12. インプラント治療後は、定期検診とメインテナンスを継続する必要があります。口腔内の衛生状態が悪い方、歯ぎしり・くいしばりの強い方はインプラント周囲炎(インプラントの歯周病)を引き起こす可能性があります。日ごろから丁寧なケアが必要となり、咬合調整やナイトガード(マウスピース)の装着も必要になる場合があります。

当院では、上記のようなリスクや副作用が起こらないよう、精密検査と正確な診断に基づき、患者さまとともに治療計画をしっかりと行い、安全性を期したインプラント治療を心がけております。